
皆さん、こんにちは!にしにしです!
高校を卒業したら就職しようと思うけど本当にいいのかな?
まわりはみんな大学に行くって言ってるけど、自分は高卒でも大丈夫だろうか?
親から大学は行けって言われるけど、やりたいことが見つからないんだよな~
皆さんの中には、こんな感じにモヤモヤしている方もいらっしゃるんじゃないでしょうか。
今日は少しお金の話が多めですが、高卒と大卒はどちらが有利かについて話していきます。
学生さんだけじゃなく、親御さんにも是非読んでもらいたい内容なので是非最後まで読んでもらえたら嬉しいです。
①高卒と大卒の給料差
給料はお勤めになる会社規模(ゼネコン、中小)、職種(現場監督、設計、職人など)、地域(首都圏か地方か)、男性か女性か、など様々な要因によって変わってきます。
●建設業界の平均的な初任給
高卒 ⇒ 額面で18~20万円程度/月(手取りで15~17万円程度/月)
大卒 ⇒ 額面で22~24万円程度/月(手取りで18~20万円程度/月)
☆豆知識
「額面(がくめん)」…税金や社会保険料などを引かれる前の給料のこと。「総支給額」とも言う。
「手取り」…額面(総支給)から税金や社会保険料などを引かれたあとの実際に受け取れる給料。
●大卒・高卒の生涯年収(定年65歳までとして)
高卒 ⇒ 約2~2.5億円
大卒 ⇒ 約2.5~3.5億円
大卒の方がざっと5000万~生涯年収が多く稼げるわけですね。
ですので親御さんが「大学は行きなさい」っていうのはごもっともなわけです。
②高卒と大卒の仕事面での違い
では次は仕事っぷりに差はあるのかについて解説していきます。
高卒で就職した場合
⭐最初は馴染むのに時間がかかる
ほとんどの人はアルバイトなど社会経験が無い状態でお仕事を始めます。ですので社会人のマナーであったり、大人たちに囲まれての会話になかなか入っていけなかったりするのは当然かなと思います。
⭐若さが最大の武器
高卒が大卒より優れている最大のポイントは「若さ」です。
若さとは、パワーです(笑)つい先日まで高校生だった皆さんが、入社してみたら元気がなかったら...嫌ですよね、元気がある方が先輩方からも受けがよく、育て甲斐があると思ってくれますね。
大卒で就職する場合
⭐大学での経験値が役に立つ
大卒生は大学生活の中で少なからず大人との接点が増えます。県外の大学に行けばいろんな地域から出てきた人とも友人になったり、自然とコミュニケーション力が身につきます。
また、アルバイトを始めたのであれば一人暮らしで金銭感覚や自立心も身についてきます。
やはりこのアドバンテージは大きいので、卒業後社会に出てもすぐさま馴染んでいける人が多いでしょう。
にしにし的には
しかし考え方を変えると、高卒の人は大学に進学した人より4年(短大や専門学校は2年、3年)早く社会に出ているので、結局のところ同じ年齢になったらあまり差は無いのかなとも言えます。
にしにし的には、むしろ早く社会に出た方が仕事の吸収力が高いのかなと思っています。
職種によっては大卒が必須!
例えば医者とか、弁護士とか、職種によってはいいとこの大学を卒業していないと成れない職種というのは必ずあります。専門的な知識はやはり大学まで行かないと学べません。
そういった高度な専門職を目指すのであれば大学への進学は必須になります。
建築の業界で言えば、今でも大手のゼネコンなんかは大卒を優先的に採用しています。
設計職ではその専門性の高さから高卒の採用はほとんど無いのが実情です。
これから先は子供の数が減少していくので、もしかすると大手でも高卒採用に枠を広げていく可能性もあります。今後の動向に注目する必要がありそうですね。
③結局やる気次第
高卒と大卒を見比べてみましたが、お互いに一長一短はあります。
じゃあどっちがいいの?となると、結論!どっちでもいい(笑)好きな方に行ったらいいよってなります。
大学に進んだからといって、4年間遊びに集中して学ぶべきことを学んでいなければ社会に出ても使い物にならないし、高卒で人より早く仕事を始めても社会人の自覚がなければいつまでもお客様気分が抜けずに成長できません。
結局、やる気次第!
やる気があれば仕事も早く覚えるし、自立もできているから責任感も自然と身につく。
そういう人は周りから見ても一歩抜きに出ています。
今までいろんな人を見てきましたが、せっかく高い学費を払って建築の大学に進学したのに、卒業する頃には自分には合わなかったという理由で全く畑違いの業種に就職する人もいます。
他人の人生なのであんまりどうこう言うつもりはありませんが、その学費はいったい誰が払ってるの?って言いたい。
大学費用ばかにならないですからね、その辺りもよーく考えて学生生活を過ごしましょう。
④生涯年収の差は埋められないのか?
ここで少し思考を変えてお金の勉強をしてみましょう。
先ほど高卒に比べ大卒の人の生涯年収は5000万円~高いといった説明をしました。
これだと高卒の人は大卒に比べて生活が苦しいんじゃないか。
これだけ物価も上がり、年金が少なくなるかもと言われる時代に高卒を選択するのはあり得ないんじゃないかって思う人もおられるかと思います。
そこで、こんなシミュレーションをしてみました。
● 高卒で就職したA君
手取り給料が16万円。
地元の企業に就職したので実家暮らしで家賃は無し。代わりに実家に3万円納めます。
携帯電話や諸々の費用に8万円掛かります。
残った5万円を新NISAでインデックス投資に運用利回り4%で65歳の定年を迎えるまで47年間積み立てます。
● 大卒で就職したB君
手取り給料は19万円。
県外の企業に就職したので、アパート代に5万円。
生活費や固定費に11万円掛かります。
奨学金の返済があり10年間は貯金をする余裕がありません。
奨学金を完済した32歳から定年65歳までの33年間、A君と同様に月5万円を新NISAでインデックス投資に運用利回り4%で積み立てます。
さて、この2人が定年を迎えたときの資産はいくらになっているでしょう?
次のグラフをご覧ください。

A君は約8,400万円
B君は約4,200万円
約2倍となり、その差なんと4,200万円です。
さて、これを見てどう感じたでしょうか?
高卒の方でも十分老後は安心できそうじゃないですか?
インデックス投資というのは始めるのが早ければ早いほど複利の効果が絶大なんです。
生涯年収の差を考慮すると大卒の方が資産が多いかもしれませんが、それほど致命的な差ではなさそうですよね。
これ、親御さんにも是非みてほしいところなんですが、ご家庭によっては日々の生活をやり繰りするだけでも大変なのに、お子さんの大学費用を貯めるのってすごく大変ですよね。
本当にお子さん自身が大学に行きたい!と強く思っているのならそこは頑張りたいところですが、みんな大学に行っているからとか、大学に行かなきゃ生活が大変だろう、と信じて無理くり大学の学費を貯めているのであれば少し考えてみてもいいかもしれません。
もし大学に行かなきゃと思って必死に貯めていた学費が浮いたら、その学費分はお子さんに色々使ってあげられますよね。お子さんの車を買ってあげたり、結婚費用の足しに使ってあげたりできまるんじゃないでしょうか。
お子さん自身にとっても、大学卒業後いきなり奨学金という足かせを背負って、貯金がしたくてもできずにモヤモヤしながら生活するのに比べたら気持ちよく生活できると思います。
大学に行ったらダメと言っているのではなくて、そんな選択肢もあるよってことをお伝えしたかったのです。どうしても目指したい道があるのなら遠慮なく突き進むべきだと思います。
それぞれのご家庭に合った選択があると思いますので、大事な将来についてご家族でしっかり話し合うことが大事だなと思います。
注)実際は新NISAは掛けられる額には上限があるので、上限に達したらそれ以降は税金が引かれます。上のグラフはあくまで単純な比較検討なのでご了承ください。
☆豆知識
「新NISA(ニーサ)」…1800万円までの投資には税金が一切かからない投資枠。2024年から始まった公的な制度。※国がこの様な超優遇制度を作るということは、「今からの時代は自分の老後資金は自分でも用意しといてね!」と暗に言っているようなものです。
「インデックス投資」…株価が上がろうが下ろうが気にせず毎月一定の金額をコツコツ積み立てていく投資法。間違った商品を選ばなければ約15年以上の長期スパンで取り組めば高確率でプラスになるのが特徴。期間が短すぎるとマイナスになることも。詳しい説明は長くなるのでここでは割愛します。
「複利(ふくり)」…複利とは「利子にもさらに利子がつく、お金が雪だるま式に増える仕組み」のこと。反対は「単利(たんり)」元金のみに利子がつく方式。
⑤まとめ
①給料面での違い
高卒 額面で18~20万円程度/月(手取りで15~17万円程度/月)
大卒 額面で22~24万円程度/月(手取りで18~20万円程度/月)
②仕事面での違い
大卒の方が早く仕事に馴染めるが、高卒でもアドバンテージを生かせばそれほど
大きな差にはなり難い。
職種によっては大卒が必須な職種もあるので選択による。
③結局やる気次第
高卒でも大卒でも、本人にやる気が無ければ成長はできない。
親御さんの苦労も考えて学生生活を過ごそう。
④生涯年収の差は埋められない?
新NISAを使ってインデックス投資をすれば生涯年収の差はある程度埋められる。
それぞれの家庭事情と本人の熱意をしっかり考えて自分に合った道を選択しよう。
いかがでしたか?
今日は少し難しい単語がたくさん出てきて大変だったと思います。
正しいお金の知識を身につけることで、今まで知らなかった選択肢にも気づくことができます。
お金の知識は生きていくうえで非常に大事なことですので、別の機会にもう少し詳しく解説できたらと思います。
人生はとっても長いです。選択肢はたくさんありますので、自分にはこれしかないと決めつけず、何が自分に合っているのかじっくり考えてみて下さい。
そして皆さんの周りには人生の大先輩がたくさんいらっしゃいます。周りの大人をしっかり頼ってより良い人生設計をしてみて下さい。
それじゃあ、またね~♪